ディザスター クリア後の感想

週末、無事に「ディザスター デイ オブ クライシス」をクリアしました。

クリア時間は9時間ぐらいでした。

で、現在は2週目を始めてしまっています。
意外に面白くて、2週目からのオマケ要素なんかも味があって…。


「面白い」と言っても、あくまでB級の面白さなので、
「新メニューの牛丼おいしかったよ」ぐらいに受け取って頂きたいのですが。
以下、色々とB級な本作についてのレビューです。


ディザスター デイ オブ クライシス - Wii

ディザスター デイ オブ クライシス - Wii

ストーリー


主人公は元海兵隊員からレスキュー隊員となったレイモンド(レイ)。
本編の1年前、アギラス山での救助活動中に火山の噴火に巻き込まれ、
相棒のスティーブを助けられず、死なせてしまいます。*1

それがショックでレスキュー隊を引退していたレイ。
ブルーリッジ市に大型ハリケーンが迫るある日、FBIの捜査官に呼び出され、
ある武装集団に、スティーブの妹リサが誘拐されてしまった事を知ります。

ティーブとの約束を果たし、リサを助けるべく、
数々の災害に見舞われる中、元特殊部隊「STORM」と戦い繰り広げるレイなのでした。
レスキュー魂的に被災者の救助も行いつつ。



リサは地震研究者の助手をしていたため、一緒に誘拐されました。
STORMは大地震が迫っていることを予測し、街の混乱に乗じて核を奪います。

これをネタに脅迫され、政府はまあ大変。



地震やら津波やら洪水やら火山の噴火やらハリケーンやら…
未曾有の災害に見舞われるブルーリッジ市の市長さん。


マイク・ハガーのように悪党と戦ったりはしませんが、
自ら被災者救助に乗り出すナイスガイです。



市長の苦境に加えて、テロリストからの脅迫も受けてしまう大統領。

この人の頭が市長のようになってしまう日も遠くなさそうです。



この時の大統領がマイケル・ウィルソンだったら、
大統領自らテロリストと戦う話になったんでしょうけどねぇ。*2



この作品で発生する災害ときたら、かなり無茶なことやってて、
一歩間違えればバカゲー路線に走れそうな気もします。
が、今作は徹底的にB級アクション映画のテイストにこだわっています。
大統領がパワードスーツで戦ったりする話もそれはそれで面白いですが、
安心感さえ感じる定番の展開が「これでもか」と続くと、それはそれで楽しいのです。


まあ、それを映画でやったら駄作になっちゃうのかも知れませんが、
要所要所でプレイヤーが介入する事で、主人公と妙な一体感が生まれるんですよね。


ネタバレ度高いので詳しく書けないのが悔しいところですが、
ラスボス戦とか、最終ステージでのゴニョゴニョとか、
高画質ムービーを垂れ流すのとは違った「映画的ゲーム」というのが、
ディザスターでやりたかったことなんだろうなぁと。


遊び始めの印象はイマイチでしたが、
最後まで遊んでみると、なかなか意欲的な作品だと思わされました。

システム

あとはゲームシステムについて。
ゲーム的にメインとなるのは、STORMと銃撃戦を繰り広げるガンアクション。
基本的に主人公は場面ごとに勝手に移動して、
プレイヤーが出来るのは狙って撃ったり隠れたりすること。
ガンシュー知っている人に説明するなら「タイムクライシス」形式でしょうか。


無数のFPS、TPSが出回ってるこのご時勢では古臭い方式ですし、
数々の名作ガンシューに比べても、物足りない部分はあります。
しかし、映画的演出を取り込む今作では、レールライド方式はなかなかマッチしており、
各種武器の使い分け、強化などの要素もあり、
意外と「狙って撃つ」ことの面白さに酔いしれる事は出来ます。



3Dアドベンチャーっぽく、街を探索したりするパートも多くを占めます。
街の作りこみが甘かったり、被災者のレスキューも一部取って付けたようなのがあったり、
不満に感じる部分が多々ありました。
ただ、2週目から追加される要素は妙に熱かったりします。
非常に悔しいことに。



おそらくプレイヤーにとって一番ストレスになるのが、カーアクションパート。
ゲームのテンポを悪くしてしまっている厄介者です。
ガンアクションは苦手な人でも武器を強化するとか、
回復アイテムを使ってゴリ押しするとか、救済策が用意されてるんですけど、
カーアクションにおけるミスは、即ゲームオーバー繋がる場合がほとんど。


そりゃあ津波やら火砕流から逃げる場面だったりするので、
コーナリングミスってモタモタしてたら、一巻の終わりなのは仕方無いのですが…。


1回目の感想でも書きましたが、道の先にあるカーブとか見にくいんですよね。
これは運転席視点しか存在せず、カーレースものなら大抵ある、
車の後方からの見下ろし視点が存在しないのが原因かと。
主人公の視点で操作するのがテーマなのは理解できますが、
救済措置がある訳でもなく、テンポを崩しまくってしまうのは問題です。
そんなに回数が多くないのが救いでしょうか。


津波から逃げるシーンだけは、画面奥から津波が迫り、
車が画面手前に逃げてくる視点だったので、これはなかなかグッドでした。
何故だか火砕流から逃げるシーンは運転席視点。
津波と同じ視点で、追いかけてくるものが見えると迫力あったのに残念です。

総評

前述のラスト付近だとか、
ゲーム的にキラリと光るところが要所要所で見られる作品です。
が、どうも磨ききれていない、作りかけ感も漂ってるのが残念でした。
セガのゲームを遊んでるみたいな。


高い自由度、複雑なシステム、美麗なグラフィックなんてのとは無縁ですが、
B級なりに味のあるゲームが作れるものだなぁと、ちょっと感心した作品でした。


クリア後のオマケはなかなかの弾けっぷりで、結構好きです。

 

*1:ちなみに、スティーブが怪我するシーンはツッコミ入れずにはいられません。初っ端からB級テイスト全開。

*2:http://www.fromsoftware.jp/main/soft/mwc/