零 -濡鴉ノ巫女- クリア後の感想

スマブラベヨネッタに零にMH4G…と、
えあり短い間隔で色々出てくる昨今。
零も無事にクリアできましたので、
MH4Gの発売前に評価をまとめておこうかと。
 

零 ~濡鴉ノ巫女~ - Wii U

零 ~濡鴉ノ巫女~ - Wii U

 

いつもの零な部分

ストーリー

ストーリーはいつも通り良い感じでした。
すんげぇ悪霊さんが、理不尽なお化け一杯スポットの元凶となってますが、
悪霊さんが悪霊さんになったのにもそれなりの事情があるのがわかって、
最後は物悲しい最後を迎えるという。
 
今回はWiiの「月蝕の仮面」のように、
複数の主人公で各章を進める形式になっていて、
人間サイドのお話も多彩で良いです。
久しぶりに、1作目の主人公も出てきますし。
 

心霊スポット

本作でメインとなるのは、自殺の名所になっている山。
「昼間に行けばいいのに!」って思いますが、
せっかちだったり、事情があったりで夜中に怖いところを探索します。
 
昔から伝統の、廃屋になった古民家やら神社やらも回りますが、
山ならではのケーブルカーの駅やら、トンネルやらも登場します。

ケーブルカーはともかく、
自殺の名所の山にあるトンネル、そのインパクトはなかなかです。
 
恒例の和人形ズラリもあります。


 
和人形はホント精神的に厳しいです。
我が家にも和じゃない人形がズラリと並んでるスポットがあるので、
奥さんに「勝手にmomokoの髪が伸びてたりしたらどうよ?」
と話を振ってみましたが、
「色々な髪型が試せていいね!」とのことでした。
 

お化けさん

今回も老若男女、色々なお化けさんが出ます。
インパクト大きいのは「背の高い女」さんでしょうか。
 


主人公宅の監視カメラにアップで映るシーンなんか、
キンタマきゅー!ですね。
 
その他、光栄とテクモが合併した効果なのか、
やたら美人でセクシーな女性幽霊が増えたような?
射影機のダメージで、女性幽霊の胸が揺れたのを見たときは、
「そこまでやるか…」と思いました。
 

いつもとは違う部分

今回、これまでの零シリーズとは異なる部分がちょいちょい。
個人的には、ゲーム的に遊びやすくなる改変が多く、
好印象なものばかりでした。
 

ゲームパッド+射影機

零シリーズの代名詞である不思議なカメラ「射影機」。
過去シリーズでは、
普段は三人称視点、カメラ構えるボタンを押すと、
射影機のファインダーから覗いた一人称視点に切り替わるシステムでした。
 
本作はWiiUの特性を活かし、ゲームパッドを射影機に見立てた操作ができます。
(従来のテレビ画面で完結する操作方法も可能。)
ゲーム始めたころは、ゲームパッドのジャイロ機能が邪魔に感じて、
「あ〜、これは無いわ…」という第一印象でした。
 
が、慣れると「コレしか無いわぁ…」という快適さになります。
個人的には、ジャイロとスティックの両方で目標を捉える感じ。
スティック操作の反応を標準よりも上げると、かなり印象が変わりました。
 

影見

今回、人捜しが目的となる場面が多いのですが、
主人公は「影見」という力を使って、人の足取りを追うことが出来ます。
 
ゲーム的には、対応するボタンを押すと、
もんやりした白い影が歩いてくので、その後を追ってくという。

これ、「DeadSpace」にあったロケータ機能ですね。
 
ストーリーを進めたければ、この影を追っていけば良いので楽ちん。
零は緊張感すごくて、無駄に道に迷うのが辛いため、
なかなか嬉しい仕掛けでした。
 
もちろん道を外れても良くて、
脇道にアイテムがあったり、ザコ幽霊さんとの戦闘が発生したりします。
 
 

ミッション制+オートセーブ

今回、各章ごとがわりと独立している作りで、
持ち込みアイテムが独立してたり、同じ章も繰り返し遊べたりします。
 
貧乏性な自分は、いつも強力なフィルムケチったりしがちでしたが、
今回は「どうせこの章限りのアイテム」と思えるので、
ちょっとは使いやすくなりました。
(クリア時にポイント換算されるので、やっぱりケチりがちですが)
 
また、同じ章を繰り返し遊べると、
マップに散らばってるテキストを制覇したりとか、
霊リストを埋めたりとか、そういうやり込みもしやすいです。
 
一部例外はありますが、
各章、だいたい1時間そこそこでクリアできるため、
平日のプレイでも1章ずつ頑張って進められました。
 
 
セーブ方法も、従来のセーブポイントで…ではなく、
お話の節目にチェックポイントがあり、
そのタイミングでオートセーブされるようになりました。
 
お陰でなんかあるごとにビクビクセーブポイントの部屋に戻る、
ということが無くなり、テンポ良くお話が進められます。
 

遠距離攻撃が強い

このゲーム、敵への攻撃が「カメラで撮影する」という手段でありながら、
最大のダメージチャンスは、
敵の攻撃時にカウンター当てる「フェイタルフレーム」でした。
 
なので、遠距離からパシャパシャ撮っても効果が薄く、
自分から敵に寄って攻撃誘ったりしての、近距離戦が必須でした。
 
今回、この辺にメスが入れられてて、
「多くのターゲットをファインダーに入れて撮影すると大ダメージ」
というのが新たに有効になりました。
 
普通に撮影すると、お化けさんは肉片ならぬ「霊片」を飛び散せます。
この霊片が撮影ターゲットの1つとしてカウントされるため、
遠距離からバシバシとって霊片を出現させ、
ファインダーに5個以上ターゲットが入ったら撮影!
とすることで、遠距離からでも大ダメージ狙えるようになりました。
 

濡れる

今回のテーマは「水」。
水が神聖なものだとか、黄泉への入り口だとか、
独自の信仰をもっていた地域の存在がベース。
 
それに伴い、濡れゲージなるものが増えました。
敵の攻撃だとか、雨だとかで濡れるとゲージが溜まり、
こちらの攻撃力が高まる代わりに、
相手から受けるダメージが増えたり、ザコ幽霊と遭遇する確率が高まるなど、
ハイリスクハイリターンになる感じ。
 
そして濡れゲージ溜まると見た目が…

これも光栄とテクモの合併効果でしょうか。
(少なくとも1,2作目の主人公は、平らな感じの子でしたが…)
 
ちなみに、章によっては主人公が男性ですが、
男性主人公もびしょ濡れになります。
 

残念だったところ

「影見」は便利なのですが、
人捜し以外の状況(特定の場所の写真を撮るとか)だと、
影見が使えず、無駄にうろうろしてしまうことがありました。
他の場面でも、もうちょいヒントをくれれば…。
 
あと、6章だけやたら時間が掛かるのが気になりました。
セーブポイントの間隔も長めで、
「早くセーブしてくれないかな…」と思いながらプレイしてました。
 

総評

零は個人的にすごく好きなシリーズなのですが、
とっつきにくい部分もあったりで、万人向けとは言えない作品でした。
 
が、今回はかなり遊び易い内容になっており、
ちょっと怖くて面白いゲームを遊びたければオススメです。