「アリス マッドネス リターンズ」の感想
アリス マッドネス リターンズ【CEROレーティング「Z」】 - PS3
- 出版社/メーカー: エレクトロニック・アーツ
- 発売日: 2011/07/21
- メディア: Video Game
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※ネタバレ注意
まだDeadSpace2の感想も書いてませんが、
こちらも別の意味で衝撃的な作品だったので。
プロモーション見るとなかなか魅力的なんですけどね。
実際に遊んでみると、色々と感じるところがありました…。
遊んだ経緯
前作のファンだったにゃきさんが購入し、我が家にやってきました。
当初はプレイする予定は無かったものの、
クリアするまであまりに辛そうだったので逆に興味が沸いてしまい、
手を出してしまったのが発端。
クリアまでの所要時間は10時間以上、20時間未満ぐらいだったかな?
ブタ鼻の発見、記憶やビンの回収は8割がた。
コンプリートの気力はありませんでした…。
各ステージの感想
メインは仕掛けとか駆使して足場を渡っていく、劣化マリオ系ジャンプアクション。
たまにザコとの戦闘もありますが、ボス戦らしいボス戦はラスボスだけ。*1
あと、脇道ルートを見つけて「記憶」や「ビン」やら、
あとは見つけにくいとこに居る「ブタの鼻」も探したり。
現実世界とワンダーランドを行き来し、
ステージの合間にはアリスの失われた記憶が甦ったりして、
根幹となる事件の真相が段々と明らかに…といった具合で進行します。
1章:マドハッターの領地。景色の変化が色々あってなかなかグッド。
ボス戦が明らかに未実装ですが…まあ、そういうゲームと割り切れば。
2章:氷や海中をテーマにしたステージ。変化に乏しく、見た目的に地味。
ここら辺から遊ぶのに苦痛が伴ってきます…。
3章:中国文化がテーマのステージ。*2たまにニセ日本文化ネタ。
恐ろしくつまらない上に長ったらしい、個人的に今作最悪のステージ。
「苦痛に耐えることが人としての指標になるのは野蛮な連中だけだ」とは、
この第3章でのチェシャ猫のお言葉。
何度この苦痛から逃れてしまおうと思ったことか…
4章:トランプの女王ステージ。
トランプの足場渡り、女王の城、そして巨大化と、
変化に富んでて珍しく楽しめたステージでした。
後半、ちょっとグロい感じになるのがにゃきさん的にNGだったとか。
個人的にはDeadSpace遊んだばかりだったので問題無し。
5章:ドールハウスステージ。
このお話の核心に関わる事件がテーマとなってて、
ネタ的にエグイことになってるステージ。
こういうのが前作ファンの好きなテイストなのかしら?
と思いきや、にゃきさん的には「前作と違ってネタに品が無い」とのこと。
6章:最終章。
にゃきさんプレイ時、ラスボス戦で苦労してたのを
後ろからあーしろこーしろと口を出してたので、脳内で対策済み。
あっさりクリアして、やっとワンダーランドから開放されたのでした。
良かったところ
・見た目のデザインや世界観
アクションゲームとして評価するとヒドイものですが、
見た目のデザインやらストーリーはなかなか魅力的です。
ストーリー進行時にたまに入ってくる紙芝居っぽいアニメーションとか、
現実世界パートの退廃的なイギリス?の雰囲気作りは大したもの。*3
ワンダーランドのステージ造りも、
ゲームとしてはともかく、見た目のデザインは目を見張るものが幾つか。
最初は明るい感じの世界が、進むに連れてドロドロしてくる演出もわりと好き。
ストーリーは全編通して暗めですが、
ミステリー風にしてあって先が気になります。
ゲーム部分が無駄無駄に間延びしてて、テンポが最悪なのが残念…。
悪かったところ
・アクションゲーム部分全般。
・確かに日本語版だけど訳がヒドイ。
本家マリオには及ばないものの、
ステージによっては「ほほ〜」と思う仕掛けもあった気がします。
…が、それを台無しにして余りあるのが、
長すぎる上にヤマ場も特に用意されていないステージ構成。
「ステージ間延びしすぎ」という言葉から連想される停滞感の、
さらに10倍ぐらい長く感じられるタルさです。
2、3章に至っては、大さじ1杯のカルピスを大量のプールの水で薄めたようなステージ。
それを乗り越えた後の4章はかなりマシに感じられましたが、
事件の核心に近づき、ストーリー的にはヤマ場を迎える5章がまた…。
テンポ最悪で終盤のストーリ展開が台無しに。
私のプレイを後ろで見てたにゃきさんが寝てました。
ボス戦の追加とか、そんなんではカバーしきれないゲーム内容でした。
そんなですから翻訳も推して知るべし。
見た目の雰囲気は良いだけに、訳文の手抜き感が際立ちます。
総評
プロモーション詐欺、あるいは前作すごかったよ詐欺な作品ですね。
何故か注目度はそこそこ高かったように感じているので、
稼げたなら前作のファンのために、
ちゃんとした次回作なり作って頂きたいと思いました。